現行の光ファイバーを使用したインターネット接続サービスは1Gbpsが主流となり、大手通信キャリアでは世界最速の10Gbpsのサービスが本格始動しつつある一方で、一部の事業者では100Mbpsのサービスの新規受け付けが終了するなど、日本のブロードバンドは新時代を迎えようとしています。
通信速度が飛躍的に向上しそれに必要となる伝達帯域が広がるのと引き換えに大きな課題となるのがノイズによる信号のロスや伝送速度の低下が発生する現象です。比較的リーズナブルな価格で特別なシールドを備えていないようなスタンダードなlanケーブルを使用しても100Mbpsや1Gbpsのサービスの利用時にはさほど気にならなかった環境でも、10Gbpsのサービスを導入しホームゲートウェイやブロードバンドルータ、スイッチングハブやlanケーブルに至るまで全てのネットワーク機器を対応したモデルに入れ替えることで、驚異的な伝送速度とのトレードオフでノイズの影響がよりシビアとなるケースがあります。
そのようなケースの対策として従来のlanケーブル内部の芯線が捻って巻きつく構造でノイズを低減するツイストペアケーブルに加えて、芯線にアルミ箔などのシールド加工を施したSTPケーブルの役割がますます重要になって来ます。さらに10Gbpsに対応したlanケーブルでは芯線のシールドに加えて従来は樹脂製だったコネクタ部に金属部品を採用し、内部のドレイン線をコネクタの金属フレームに導通させることでノイズを大幅に低減することに成功した製品も登場しています。